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エディトリアルスキルとは?

2016/06/12   カテゴリー: ,

約15年にわたり、本造りに携わってきました。前職で「本の編集をしています」と話すと、「文章を書くのがお上手なんですね」と高確率で言われたのですが、そんなことはありません。

「そんなことはない」という表現は少し語弊があるかもしれません。確かに、文章を書くスキルがまったくないと仕事はできません。しかし、編集者は「文章を書く」ことがメイン業務ではないのです。

メインの業務は当然「本を売ること」なのです。どうすれば、読者が興味を持つ企画を立案できるのか。「何に困っているのか」「これからどういった内容が流行するのか」といったことにアンテナを立てて、日夜企画のネタをかけずり回って探し、「コレだ!」と思うものを書籍化するのです。

「編集者」の業務は多岐にわたります。売れるネタ探しの情報収集、企画立案のための競合分析、読者に伝わりやすい構成案の検討、カバーのデザインや誌面デザインの発注作業、予算管理、著者さんへの原稿依頼、イラスト発注、脱稿後の原稿整理(表記を統一したり、文法の間違いチェック、誤字脱字のチェックなど)、DTP業者への発注と進捗管理、印刷業者への発注、本文用紙の手配など……。時系列で業務を挙げてみましたが、「文章を書く」は入っていないことが分かると思います。

この中で、一番能力として求められるのが「いかに売れる本を作るか」。これに尽きます。そのため、編集者は「プロデューサー」(制作全体を統括する業務)と表現したほうが、イメージのズレはないように思います。

株式会社エディットブレインは、このエディトリアルスキルを、世の中に発信していくために設立致しました。本造りのエッセンスを、カタチを変えて社会に役立てていくことを決意しております。

ちなみに、設立日は2016年3月9日です。この日を選んだ理由の1つが、3と9で「サンキュー」という語呂になる日だったからです。常に感謝の気持ちを忘れずに、日々、邁進していきたいと思います。

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